「1552 国際のETF VIX短期先物指数」を買ってはいけない理由。

こまのすけ

こんにちは。こまのすけ(@komanosuke3)です。

 

VIXといえば「米国VI」のCFDがメジャーですが、「1552 国際のETF VIX短期先物指数」(以下、「1552 VIX短期先物」)をご存じでしょうか?

 

「1552 VIX短期先物」は2017年から制度信用売りが規制されており、現在は買いのみ可能となっています。

画像:SBI証券より

 

しかし、結論を先に言ってしまいますと「1552 VIX短期先物」でのVIXロング戦略はオススメしません(^^;

 

今回は、「1552 VIX短期先物」の

・商品概要

・原資産である「VXX」について

・米国VIとの比較

・ロング戦略にむいていない理由

について説明していきたいと思います。

 

「1552 国際のETF VIX短期先物指数」の概要

基本情報

コード 1552
上場市場 東証
管理会社 三菱UFJ国際投信株式会社
信託報酬(税込) 0.3888%
決算日 11月
基準価格 8,500円(2019年8月2日)
売買単位 1口

 

ファンドの目的

「1552 VIX短期先物」の基準価格は、米ドルベースの「VIX短期先物指数(VXX)」を円換算した変動率に連動させることを目的としています。

 

「1552 国際のETF VIX短期先物指数」の原資産「VXX」について

VXXとVIXの連動性

実は「1552 VIX短期先物」が原資産とする「VIX短期先物指数(VXX)」というのが曲者です。

 

名前だけ見ると、「お?VIXに連動するんか?」ってなると思うんですけど、

 

画像:三菱UFJ国際投信より

 

上記のように、VIX指数とは似て非なる動きをしています。

2008年のリーマンショックの時はかろうじて同じような動きをしているものの、以後は全く別物といってもいいぐらい反応はなく右肩下がりを続けています。

 

このように全くやる気のないVXXですが、なぜこのようなことがおこるのでしょうか?

 

答えはVXXの算出方法にありました。

 

「VXX」の算出方法

先物にはひと月ごとに期限があるので、期限が来ると「期近の先物を売って、期先の先物を買い付ける処理」(ロールオーバー)を行っています。

 

具体例を見てみましょう。

画像:三菱UFJ国際投信より

 

2010年10月から11月にかけて、VIX指数は11.0%上昇。

VIX指数先物の価格も第1、2限月でそれぞれ6%台の上昇をみせました。

しかし、保有しているVIX指数先物は、売却時(②)には4.3%下落しています。

 

このように、先物のロールオーバーでは「本質的価値」の増加を「時間的価値」の減少が上回り、価格が下落することがあります。

 

また、VIX先物は通常「コンタンゴ」(第二限月の価格の方が高い)の状態であることが圧倒的に多いので、VIX先物の価格は下がる方の割合が多いです。

 

ここで注目すべきは、本来月に1回であるロールオーバーをVXXは「毎日やっている」ということです。

 

以下、三菱UFJ国際投信からの抜粋です。

CBOE先物取引所に上場されているVIX指数先物の第1限月の先物を売却し、第2限月の先物を買付ける取引(ロールオーバー)を日次で行い、加重平均した残存日数を1ヵ月に維持する取引を行った場合のリターンを指数化したものです。

 

簡単に説明すると、VXXは「先物期限の残存期間が常に1ヶ月になるように毎日少しずつロールオーバーをしている」ということです。

 

このような手法は「コンスタントマチュリティ(CM)」と呼ばれます。

 

つまり、VXXが連動するVIXの先物価格は毎日少しずつロールオーバーしている先物価格(CM価格)であり、VIX先物価格とは別物であることに注意が必要です。

 

コンスタント・マチュリティによって毎日減価しているVXXのチャートは先に述べたとおりです。

 

「VXX」と「米国VI」の比較

「米国VI」も同じくVIX先物をもとにしていますが、連動性においてはVIXとほぼ同じです。

 

ここで、2004年からの「VIX」と「米国VI」の月足チャートを比較してみましょう。

 

まずは「VIX」

参照:tradingview

 

次に「米国VI」

参照:プラチナチャートCFD

 

両者はほとんど同じ動きをしていますね。

 

ここで、もう一度「1552 VIX短期先物」のもとになっている「VXX」と「VIX」を比較したチャートを。

 

コンスタントマチュリティ(CM)によって算出される「VXX」は、「VIX」との連動性において明らかに「米国VI」に劣っていることがわかります。

 

三菱UFJ国際投信のHPでも、ちゃんと「VIX指数と連動を目指してはいない」と書いてありました。

 

VXXのリスクとリターン

さらに、とどめに「VXX」のリスクとリターンを確認してみましょう。

画像:三菱UFJ国際投信より

 

このように、高いリスクに対し血も涙もないリターンとなっております:(;゙゚’ω゚’):

 

「1552 国際のETF VIX短期先物指数」はデメリットだらけ

まとめ

・「1552 VIX短期先物」の原資産はVXX。

・VXXが連動するVIXの先物価格は、VIX先物価格とは別物。

・そのため、VIXとの連動性が低くVIX上昇時にも全くやる気がない(´・ω・`)

・やる気がないくせに、リスクだけは一人前(`・ω・´)

・ついでに言えば、取引時間も9時~15時と限られており使いづらい。

 

このように、「1552 VIX短期先物」デメリットだらけなんですね(^^;

今回、改めて記事にまとめることで勉強になりました。

 

VIX投資の際は「米国VI」などを活用しましょう!

 

ここまで読んでいただき、感謝いたします(^▽^)