こまのすけ
今回は米国株「アッヴィ(ABBV)」について分析していきたいと思います。
この記事でわかること
アッヴィ(ABBV)の基本情報
英文社名:AbbVie Inc
ティッカー:ABBV
セクター:ヘルスケア
企業概要:
医薬品メーカー。医薬品の研究、開発に従事。免疫学、慢性 腎疾患、C型肝炎、婦人病、腫瘍、および神経系疾患など、特殊治療を要する分野の医薬 品を手掛ける。
多発性硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病などの治療薬も製造。
モーニングスターより抜粋
アッヴィ(ABBV)は米医薬品・医療器具会社アボット・ラボラトリーズから分化し2013年度に設立されました。
元会社のアボット・ラボラトリーズは1888年創業の老舗です。
アッヴィは先日、大手製薬会社アラガンを600億ドルで買収すると発表しました。
アラガンの買収により美容・眼科製品業界での圧倒的な地位を手に入れ、2020年より総売上高世界第4位(買収前は世界第9位)の会社へとリニューアルすることとなります。
アッヴィ(ABBV)の製品
ヒュミラ:抗リウマチ薬
イムブルビカ:血液がん治療薬
その他:C型肝炎治療薬など
「ヒュミラ」は2018年世界で最も売れた医薬品で、売上高に占める比率は約6割となっています。
しかし、売り上げの基幹である「ヒュミラ」は2023年に米国内で特許切れとなります。
ちなみに、ヒュミラはヨーロッパではすでに特許切れ。
先日の決算(2019年2Q)では、海外におけるヒュミラの売り上げは著しく減少していました。

アッヴィ(ABBV)の業績
売上高と営業利益率の推移
売上高は順調に右肩上がり。2016年から営業利益率は低下傾向。
2009年~2018年までの9年で、売り上げは約2倍になっています。
しかし、これはヒュミラの売上のおかげですので、2023年に米国でヒュミラが特許切れを起こすと・・・ですね(^^;
アラガンと合併後の決算に注目です。
EPS(1株利益)の推移
ここ数年は横ばい傾向。
アッヴィ(ABBV)の権利落ち日・支払い開始日
権利落ち月 | 1・4・7・10月 |
支払い月 | 2・5・8・11月 |
詳細な日にちは以下を参照してください。
権利落ち日 | 支払い開始日 | 配当金 | 配当金の発表日 | |
2019年 | 7月12日 | 8月15日 | 1.07 | 6月20日 |
4月12日 | 5月15日 | 1.07 | 2月21日 | |
1月14日 | 2月15日 | 1.07 | 2018年11月2日 | |
2018年 | 10月12日 | 11月15日 | 0.96 | 9月7日 |
7月12日 | 8月15日 | 0.96 | 6月14日 | |
4月12日 | 5月15日 | 0.96 | 2月15日 | |
1月11日 | 2月15日 | 0.71 | 2017年10月26日 |
アッヴィ(ABBV)の配当について
配当金
1株配当:4.28ドル
配当利回り:6.50%(2019年8月1日)
連続増配年:46年
直近5年の平均増配率:20.74%
アラガン買収ニュースによる暴落後は、配当利回り6%台で推移しています。
配当金のグラフは分化後の2013年からのものです。
分化前のアボット・ラボラトリーズを含めると、実に46年連続増配となります。
配当性向
配当性向は60%オーバーとやや高め。
しかし、調整後のEPSで見ると50%前後で推移しています。
アッヴィ(ABBV)のキャッシュフロー
ヒュミラの売上が大きく寄与し、順調に伸びてきています。
アッヴィ(ABBV)のチャート分析
参照:tradingview
6月下旬にアラガン買収のニュースを受け急落しました。
現在は60ドル半ばで推移しています。
アッヴィ(ABBV)分析まとめ
・アラガンを買収により株価は下落。
・配当利回り6%越え。
・売上高は順調に伸びているが、売り上げの6割をヒュミラが占めている。
・ヨーロッパではすでに特許切れ。
・ヨーロッパでは、バイオシミラー(後発品)に押され売り上げ減。
・米国でのヒュミラ特許切れは2023年。
・アラガンの買収で、決算内容がどう変化するかに注目。
ここまで読んでいただき、感謝いたします(^▽^)/